たなかとも さんの著書

  • 2018.09.21 Friday
  • 07:47

JUGEMテーマ:読書

 

 

小山薫堂が90歳のおばあちゃんに学んだ大切なこと

99歳ちりつもばあちゃんの幸せになるふりかけ

 

90年という年月は、知恵袋をいっぱいにするのでしょう。

最近、年配者のことを敬わない人が増えています。

確かに。

世の中は目まぐるしく変わっていて、昨日正解だったことが今日には間違いだったと分かり、ロボットが人の代わりに考えたり喋ったりするのですから、ひと昔前の情報が通用しないことはよくあります。

けれど、生きるための知恵、考え方の知恵、人間関係の知恵はそうそう変わらないと思うのです。

却って、今、ネットや地域社会の中で孤立しがちな現代だからこそ、おばあちゃんたちのような知恵袋が必要なんじゃないかな。

道に迷ったとき、人に迷ったとき、読むとほっとする本です。

Dele ディーリー   本多孝好

  • 2018.09.18 Tuesday
  • 07:54

JUGEMテーマ:読書

 

 

坂上圭司が所長を務める『dele.LIFE(ディーリー・ドット・ライフ)』は、契約した人が死んだ後、不要となったデータをこの世から消去することが仕事だった。

バイトの祐太郎が足を使って情報を集め、契約者が本当に亡くなったのかを確認し、車いす生活の圭が遠隔操作でデジタルデバイスからデータを削除する。

依頼者が、この世に残したくない、見られたくないと思っているデータを削除するだけの仕事だが、割きって淡々と依頼を遂行する圭司のスタンスに、祐太郎はなんとなく疑問を感じていた。

『残された人は、亡くなった人の真実を知りたいのでは?』『本当に消してしまっていい記録なのか?』

そんな疑問を率直に投げかける祐太郎。

初めはそんな彼を疎ましく感じていた圭だが、とあるキッカケでファイルを覗いてしまった二人は、次々と厄介事に巻き込まれることに。。。

dele=ディーリー。校正用語で「削除」の意。≫

 

この夏、ドラマ化されました。

大きなヒットにはならなかったけど、私は好きです。

まさに現代の問題を真っ向から問うている。

残したくない記録の一つくらいは誰でも持っているのでは?

いつ訪れるか分からない『死』に際し、確実に消去してもらえるアプリがあったら使いたくなるかも。

それでも疑い深い私は、本当に秘密を秘密裏に消してくれるんでしょうね! と気になってしまいますが・・・。

自分が思う『いらない物』って、残される人から見たら『必要な物』なのかな?

相手が何を残したいと思っているのか、それをきちんと話し合うことが終活なのかもしれませんね。

 

ナミヤ雑貨店の奇蹟   東野圭吾

  • 2018.09.11 Tuesday
  • 08:10

JUGEMテーマ:読書

 

 

悪事を働き、ほとぼりが冷めるまで隠れようと3人が逃げ込んだのは、ボロボロの古い家。

かつて雑貨店だったそこは廃業し、長い間誰も住んでいないたたずまいだった。

夜明けを待って出ていこうとした3人。だが、住んでいないはずの家の郵便受けに手紙が投げ込まれた。

好奇心に勝てず開けてしまった手紙。そこには切々と真剣な悩みが書かれていた。

どうやらこの雑貨店の店長は悩み相談を請け負っていたらしい。

自分たちには関係ないと思いつつ、3人は店の店主に成り代わって返事を書くことにした。

しばらくやり取りするうちに、手紙の内容に違和感を覚えた3人。

よくよく検証してみると、どうやら手紙は時空を超えて過去からやってきていることに気づいてしまった。

次々に投げ込まれる悩み相談に、いつしか3人も真剣に向き合うようになり・・・・。

 

3人がその店に入ったのは偶然ではなかった。

過去の出来事が現代に続いているという当たり前の中に、思わぬ奇蹟が。

人の悩みに向き合ううちに、自分と向き合い、罪と向き合い、未来に向き合う。

そんなストーリーがとても心地よかったです。

映画化もされましたが、私はこの原作の方が内容が濃くて好き。

映画は映画で良いところもありますが、やはり行間の空気がいいですね(*^^*)

 

僕のワンダフルライフ

  • 2018.09.07 Friday
  • 07:37

JUGEMテーマ:映画の感想

 

 

真夏の炎天下、子犬は車に閉じ込められて苦しんでいた。

諦めかけたその時、8歳のイーサンに助けられ、九死に一生を得る。

ベイリーと名付けられたその子犬は、一生彼と離れないと誓った。

遊ぶ時も寝る時も、つねに一緒だった一人と一匹。

だが犬の寿命は短く、ベイリーは天寿を全うしてこの世から去った。

――――――――――と思ったらまた犬に生まれ変わり、彼は色んな犬生を渡り歩いていく。

そして、何度目かの転生の後、庭に繋がれたまま愛されず捨てられた彼は、直後に懐かしい匂いを感じて・・・・。

 

何度も何度も生まれ変わり、イーサンに再び出会うという感動のストーリー。

犬好きならホロリとくる場面やクスリと笑顔が洩れる場面があります。

 

私は見終わった後、絵本の『百万回生きたねこ』を思い出しました。

色んな猫に生まれ変わり、最後は誰のネコでもなく、ただ一匹の自分として生を全うするという話。

それを考えると、犬ってやっぱり人と一緒に生きなければならない生き物なのかな?という気がします。

そうでなければ生きることすら許されてないような・・・。

 

だからこそ。

人は犬というパートナーを得たら大切なしないといけませんよね。

そして、彼らが何度生まれ変わっても自分との歴史を覚えていてくれてるとしたら、それはもう極上の喜びです。

犬飼いアルアルで、飼い犬を見送ってから再び飼い始めた時、前の子の面影があることに気づいたり、前の子と同じような反応を示すことに驚いたりする話を聞きます。

かくいう我が家の犬たちもそうです。

アニマルコミュニケーターによると、『同じ人に飼ってもらうために生まれ変わった』 という子もいるとか・・・・。

そう考えると、失って悲しいからう飼わないという選択はないなぁと思いました。

 

木漏れ日を縫う   谷瑞恵

  • 2018.08.27 Monday
  • 20:37

JUGEMテーマ:読書

 

 

母親や、実家を離れて独立した姉たちと疎遠だった紬。

彼女はファッション業界で身を粉にして働き、二十代ですでに一人前になったつもりでいたが、いつも心に満たされない思いや迷いを抱えていた。

そんな折、行方不明になっていた母親の文子が突然、姿を現した。

自らを『山姥になった』といい、もうすぐ本当にこの世のものと交わることがなくなるから挨拶に来たのだという。

姿形は母なれど、どこか違和感を覚えた紬は、疎遠だった姉たちに連絡を取ることにした。

母だと名乗る女性は本当に自分たちの母親なのか。

それぞれに悩みを抱えつつ生活していた三姉妹は、母親がきっかけで再会し、少しずつ距離を縮めていく。

ありきたりの家族であり、幸せがあったことに気づき始めた時、母をある事件が襲い・・・・。

 

どこにでもある親子のすれ違いや勘違い。

それが時を経るごとに頑固になっていき、ついには疎遠になってしまう。

親子だからこそのぶつかり合いがあって、けれどそんな親子だからこそ、きっと心の底に通じあうものがあるのではないかと思います。

本当は仲良くしたい。悩みを打ち明け、理解されたい。そんな気持ちを素直に認めたら、きっと楽になれるのに。

簡単なことが難しい。。。。

三姉妹の母親は、母としての最後の役割を見事に果たしました。

そして年長者としてのひとつのあり方を示してくれました。

自らの最後の形をどうするのか。

それは、今、生きている人の課題。

 

人の樹   村田喜代子

  • 2018.08.10 Friday
  • 09:03

JUGEMテーマ:読書

 

 

木と結婚する娘たち、前世が木であった男。

極寒のシベリアを行軍する旧日本兵の松の木。

蕾の開花支度に精を出すリラの娘。

人間の葬式にやってきた老樹たち。

樹と人にまつわる不思議な物語を編んだ連作短編集! (アマゾンより抜粋)

 

樹が語るとても不思議で長い物語。

世界観が変わっていてすーっと引き込まれるような作品。

長い長い夢を見ているような。長い長い時を一緒に生きてきたような。そんな気持ちになります。

神様の御用人   浅葉なつ

  • 2018.08.08 Wednesday
  • 07:24

JUGEMテーマ:読書

 

 

神様たちの御用を聞いて回る人間―“御用人”。

ある日突然、狐神からその役目を命じられたフリーターの良彦は、古事記やら民話やらに登場する神々に振り回されることになり。。。。

特殊能力もない、不思議な力を放つ道具も持ってない、ごく普通の“人間”が、秘めたる願いを持った神様たちにできること。それは果たして、助っ人なのかパシリなのか。

モフモフの狐神・黄金とともに、良彦の神様クエストが今幕を開ける!(アマゾンより抜粋)

 

神様って、何でも出来るし願いなんて何でも叶えられる・・・というよりそもそも願うことすらない存在なのだと思っていたら、この作品の神様たちは実に人間くさいところがある。

神様なのに、人間にお願いを聞いてもらうところも面白い。

設定がほのぼのしていて、読んでいてとても気持ちが軽くなる物語。

シリーズなので全巻制覇したくなりました。

図書館ホスピタル    三萩せんや

  • 2018.08.03 Friday
  • 07:46

JUGEMテーマ:読書

 

連敗続きの就職戦線。早くも脱落かと嘆く悦子の元に、叔母から『元気な人を探してる』という就職情報が入る。

元気だけが取り柄の悦子は一も二もなく承知。早速面接に出かけた。

そこは不思議な空気が漂う図書館。

初めは、読書もしない自分がやっていけるのかと不安を覚えたが、『やってみなければ何も分からない』と腹をくくって働き始める。

すると、次第にその図書館のもう一つの役割が見えてきて・・・・。

 

とっても素敵な図書館! ぜひ通いたい!

蔵書の多さもさることながら、元気をもらえる図書館なんてすばらしいじゃないですか!

入り浸ってしまいそう。ってか、自分も働きたい!

そんな風に思えるとっても心に優しい物語です。

明日町 こんぺいとう商店街   大島真寿美

  • 2018.08.01 Wednesday
  • 07:59

JUGEMテーマ:読書

 

 

スカイツリー近くの下町。

24軒の店が建ち並ぶ商店街で繰り広げられる優しい物語。

 

童話のようなまろやかな空気の中、ちょっと不思議なことが起こる商店街。

人情厚く、どこにでもありそうな、でもなさそうな、そんな素敵な物語を7人の作家さんが綴ってます。

それぞれの切り口で書かれてるのに、どこか共通部分があって、一つの物語のように読めちゃうのが楽しい。

 

優しい死神の飼い方   知念実希人 

  • 2018.07.11 Wednesday
  • 08:07

JUGEMテーマ:読書

 

 

犬の姿を借り、地上のホスピスに左遷…もとい派遣された死神のレオ。戦時中の悲恋。洋館で起きた殺人事件。色彩を失った画家。死に直面する人間を未練から救うため、患者たちの過去の謎を解き明かしていくレオ。しかし、彼の行動は、現在のホスピスに思わぬ危機を引き起こしていた―。天然キャラの死神の奮闘と人間との交流に、心温まるハートフルミステリー。(アマゾンより)

 

死神が犬の姿にされてしまうという展開に初っ端から笑ってしまいました。

けど、猫でもネズミでも鳥でもなく犬というところにこの物語を進めていくキーがあるんですよね。

どこにでも潜り込めて、人の気持ちに寄り添えて、人間じゃないから警戒されない。

そして次第に犬と同化していくレオの様子に微笑ましいものを感じてしまいました。

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